寄り添った看護が大事

看護について学んだり、仕事をしたりする際に、急性疾患や慢性疾患といった言葉がよく出てきます。病院の部署を、急性期病棟、慢性期病棟などと呼ぶ場合もあるので、ご存じの方もいるかも知れません。
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慢性疾患とは、一般的には徐々に発症し、発症してからは長期的な治療が必要になるイメージですが患っている期間も長期であったりあいまいだったりします。1つの原因ではなく、いくつかの疾患が絡み合い、複雑な病態になってしまうことも少なくありません。
そして、一般的に治癒が目に見える急性疾患と違って、慢性疾患は完全に治癒することがほとんどありません。この点が、慢性疾患の大きな特徴であり、看護においても重要かつ、難しいところだといえるでしょう。

慢性疾患の例として、高血圧や糖尿病、慢性腎不全、リウマチ、アレルギー疾患、難治性疾患などがあります。このような慢性疾患は、診断や治療、疾患の見通しなども不確かなことが多く、患者にとって身体的苦痛だけでなく精神的苦痛がも増大してしまう要因の1つにあげられます。

慢性疾患の患者を看護する際は、疾患の知識やケアの技術だけでなく、患者に寄り添いながら根気よく向き合っていく姿勢も大切だといえるでしょう。
変化が見えにくく長期戦であることから、看護の目標が見えづらくなることもあるかもしれません。しかし患者の現在の状況だけでなく、先を見据えた看護が、慢性疾患をもつ患者を支えていくことにつながります。